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変形性膝関節症が改善する意義

変形性膝関節症を見つめ直して… No Comments

ここまで変形性膝関節症について、様々な事柄を明記してきました。それは変形性膝関節症で悩まれている方に、「改善の意義」を認識して頂きたいためです。
変形性膝関節症によって一度変形してしまった膝関節は、元通りに治ることはありません。
そのような状態を踏まえた上で、「改善の意義とは何を持って治癒したと思うべきか。」が非常に重要になってくるのです。
変形性膝関節症も含めすべての疾病に対して、治癒は4段階に分類することができます。

1.疾病になる前とまったく同じ状態…つまり、正常な状態に戻ることをいいます。
 (風邪や筋肉疲労といった一過性の疾病)
2.疾病になる前と近い状態…つまり、ほぼ正常な状態に戻ることをいいます。
 (すり傷・切り傷など、多少の傷が残る場合もあります)
3.疾病の原因・要因になっているものを取り除くことによって、痛みなどの症状を緩める・軽減することをいいます。
 (虫歯治療)
4.以前の状態のようにすべてを正常に戻すことができなくても、戻せるところは正常に戻し痛みなどの症状を和らげる=機能障害を取り除くことで治癒したと考える場合をいいます。

つまり、変形性膝関節症は4つめの症状に当てはめることができます。
歩くことが困難だった人が、歩けるようになる ・歩くたびに膝関節部分に痛みを感じた人が、痛みを感じなくなる等々…こうした治癒段階を「改善の意義」として、捉えて頂きたいのです(ごく普通の生活水準の暮らしができる喜び)。

・痛みを和らげる/痛みを取る。
・歩けるようになる(=以前よりも長い距離を歩けるようになる)。
・脚を曲げられるようになる(可動域が広がる)。
・脚を真っ直ぐに伸ばすことができるようになる。
・正座が組めるようになる。

どれもこれも、「改善の意義」の中では治癒になるのです(=進歩)。
仮に痛みが軽減したことを「改善」と見なさないとしたら(=まだまだ、もっとよくなるはずだと思いこむ)、焦りが生じ、精神的不安(ストレス)もより大きく感じるのではないでしょうか。痛みの軽減を「改善」と見なせば、精神的余裕も生まれ、疾病がもっとよくなる可能性も出てくるのです。
特に変形性膝関節症の場合、「改善の意義」を認識することで、日常生活における勇気・希望も湧いてくるのです。

変形性膝関節症と上手く付き合う

変形性膝関節症を見つめ直して… No Comments

私たちが変形性膝関節症になってしまった場合、「変形性膝関節症という疾病をよく知る。」ことが大切です。何故なら、「一生、膝関節に痛みを感じながら過ごしていかなければならい。」という悲壮感を、脱却しなければならないからです。
つまり、自分自身の膝関節と上手く付き合う方法さえわかれば、変形性膝関節症発症以前のように日常生活を過ごすことができるからです。
今までの項目で何度も明記しているように、変形性膝関節症による関節軟骨の傷・裂傷/軟骨下骨の変形・硬化は、元通りにすることはできません。
(例え関節軟骨に発症した目に見えないような傷であっても…)
しかし、膝関節が元の状態に戻ることができないと知って、ガッカリする必要はありません。
変形性膝関節症は完治できませんが、治癒することができるからです。つまり、膝関節に損傷がある状態でも、日常生活を不都合なく過ごすことができれば、「治った!」と考えればいいのです。
ただし日常生活=「自分のやりたいことを無制限にする」ということではありません。自分の膝の状態を客観的に捉えて、「できること/できないこと」を区別することが重要なのです。できること=可能な範囲で、日常生活に反映させていけばいいのです。
そして…変形性膝関節症と上手く付き合うためにも、2つのことを脳裏に焼き付けておく必要があります。
~「膝関節の痛みを治すのは自分自身」と「膝関節には十分な手入れが必要」~

○膝関節の痛みを治すのは自分自身…
変形性膝関節症に拘わらずすべての疾病にいえることですが、いくら熱心に治療院通院しても、それだけでは治らないということです。治癒するには、自分自身でできる運動療法を毎日継続的に実践することが必要だからです(=次第に効果が表れてきます)。また物理療法として、膝関節患部を温めることで痛みを抑え、炎症を鎮めることもできます。膝関節の痛みを治すのも、疾病に対する自分自身の取り組み方次第で決まります(痛みに乗じて何もしなければ、治癒するものもしなくなります)。

○膝関節には十分な手入れが必要…
変形性膝関節症と上手く付き合っていく方法として、膝関節への十分な手入れ(ケア)が必要になります。例えば家庭でできる手入れ(ケア)として、筋力トレーニングなどがあります(もちろん、負荷を掛け過ぎる必要はありません)。筋力負荷を掛けることで、膝関節に対する体重負担を調節できるようになります。そして手入れ(ケア)が生活習慣の一部になる頃には、毎日の膝関節の調子が自分自身で把握できるようになるはずです。膝関節の手入れ(ケア)こそ、自分自身の活動の場を広げる第一歩なのです。

関節疲労によって発症する病気

変形性膝関節症以外の膝の病気 No Comments

私たちの体重を支えている膝関節には、想像以上の負荷が掛かっています。そして知らず知らずのうち、膝関節を酷使…関節疲労によって、様々な病気を発症する場合もあります。ここでは、関節疲労によって発症する病気について触れてみます。

○靭帯の損傷…
膝は4種類の靭帯によって、様々な動きをすることができます…膝の内側と外側にある内側側副靭帯/外側側副靭帯(左右の動きを安定させます)・大腿骨と脛骨をつなぐ前十字靭帯/後十字靭帯(前後の動きを安定させます)。靭帯損傷の場合、一部が損傷する軽度な症状から完全断裂する重度の症状まであります。そして、最も損傷を受けやすいのが内側側副靭帯/外側側副靭帯です。側副靭帯の場合、手術をすることなく完治します。しかし前十字靭帯/後十字靭帯の場合、手術をしなければ完治しません。特に前十字靭帯はしっかり治療しなければ、日常生活に支障をきたす場合もあります(歩行中、急に膝が崩れる等々…)。また靭帯損傷の誘因によって、変形性膝関節症を発症することもあります(=靭帯損傷によって、関節軟骨により負荷が掛かるため)。

○半月板損傷…
膝の損傷で、最も多い症状が半月板損傷です。半月板損傷は、関節疲労が蓄積している時に膝に大きな圧力が加わることで発症します。例えば急にジャンプする(着地する)・運動中、急にストップする(踏ん張る)・しゃがみながら、身体をひねる等々…。そして、その症状は急に膝の力が抜けて、膝から崩れ落ちたりします。半月板損傷の治療法は、半月板が損傷した部分を縫い合わせる・部分切除などが行われます。また半月板は関節軟骨とともに、私たちの体重を支えています(=負担)。半月板を損傷することで、変形性膝関節症を引き起こす可能性があります。

○関節軟骨損傷と関節ねずみ…
膝の一部分に繰り返し圧力が加わると、関節軟骨の一部が剥がれてしまい関節内を動き回ることがあります(=関節ねずみ・関節遊離体)。このように、関節軟骨が損傷する症状を関節軟骨損傷(=骨軟骨骨折)といいます。関節ねずみが発症すると膝が膨れあがり、膝に体重を掛けようとすると激痛をともないます。そして関節ねずみは膝関節内部を自由に動き回るため、激痛で膝を動かすことさえできなくなる場合もあります(もちろん、手術ですぐに切除しなければなりません)。また関節軟骨損傷をすることによって、関節軟骨損傷部分に再度傷が広がりやすくなります。そのため、変形性膝関節症を発症する可能性が高くなります。

このように蓄積した関節疲労によって、私たちの膝はちょっとした拍子に上記の症状を発症してしまいます。膝がだるく感じれば、マッサージなどでほぐす…スポーツをする時、入念にストレッチを行う…そうすることで、関節疲労によって発症する病気を抑えることができるのです。

偽痛風

変形性膝関節症以外の膝の病気 No Comments

変形性膝関節症のように膝に痛みを発症するという点で、同じ症状を持っている偽痛風という疾病があります(しかし実際は、まったく異なる疾病です)。
変形性膝関節症は徐々に膝の痛みが悪化しますが、偽痛風は急に激しい痛みに襲われます。
偽痛風という病名は、痛風に発症の仕方が良く似ていることから名付けられました。
(急に痛みに襲われ、鎮痛解熱剤を服用すれば7~10日で症状は回復します。)
偽痛風は、一体どのような状態になると発症するのでしょうか。
偽痛風=別名:関節軟骨石灰化症/ピロリン酸カルシウム沈着症とも呼ばれています。変形性膝関節症と同じように、ご高齢の方に多く発症する傾向にあります。
また偽痛風が、変形性膝関節症や慢性関節リウマチと勘違いされる場合があります。その原因として、膝・足首・肩といった大きな関節に激しい痛みを発症するからです。
(実際、変形性膝関節症・慢性関節リウマチの処方薬:ステロイド剤を服用しても、痛みが治まることはありません。)

また偽痛風と診断を受けた人の特徴として、下記の疾病を患った経験のある人が多いと言われています。
[変形性膝関節症・痛風・高尿酸血症・糖尿病・高血圧]…つまり、このような疾病が誘因となって、偽痛風が発症することもあるのです。
次に、偽痛風の痛みの原因を探ってみます。痛みの原因=それは、ピロリン酸という物質がカルシウムと結合してできる結晶にあります。本来、ピロリン酸は身体が新陳代謝をする過程で作られます。そして、通常は肝臓で分解されます。しかし高齢になると、肝臓の機能が低下→ピロリン酸が分解しきれず血液中に残る→血液中のカルシウムと結合することで、結晶が作られます。そして、できた結晶が関節軟骨・半月板・滑膜に沈着することで、一過性の激しい関節炎症を引き起こしてしまうのです。

偽痛風のもっとも厄介な症状…それは、関節の変形する確立が非常に高いことにあります(変形性膝関節症・慢性完成リウマチより高い)。さらに、偽痛風を発症した膝をかばうあまり、もう片方の膝に負荷が掛かり…結果的に、両膝が偽痛風を発症する可能性もあるのです。
もちろん、偽痛風=防ぎようのない疾病というわけではありません。
病院で定期健診を受診する→早期発見が可能…そして初期症状であれば、投薬治療で完治させることもできます。
もし自分自身が偽痛風誘因のある疾病を持っているならば…少しでも不安をよぎったら…とにかく、早めの診察を受けるべきです。

慢性関節リウマチ

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変形性膝関節症は、膝関節の異常によって痛みを発症する疾病です。確かに変形性膝関節症も重篤な状態になれば、歩行困難など日常生活に支障をきたします。
しかし変形性膝関節症のように膝関節の痛みのみならず、全身の関節が痛む・変形する疾病があります。その疾病こそ、慢性関節リウマチなのです。

慢性関節リウマチの初期症状は変形性膝関節症と同じように、「関節にこわばり感があり、動かしにくい」「微熱・倦怠感が続く」状態から始まります。
しかし、膝関節から痛みを発症することはありません。初めに痛みを発症する部位として…手の指・手首・肘等々、上半身の比較的小さな関節から起こります。
慢性関節リウマチが進行すると、至る所に存在する全身の関節が痛みだし、関節が変形していきます(多発性の慢性関節炎・左右対称に発症します)。

また変形性膝関節症は、ご高齢の方に発症しやすい傾向にあります。慢性関節リウマチの場合、思春期~閉経前後まで、幅広い女性層に発症する傾向にあります。
そして変形性膝関節症の原因は、関節軟骨の擦り減りによるものとされていますが…実は慢性関節リウマチは、はっきりした原因がまだわかっていないのです。
(一種の自己免疫疾患・ストレス・女性ホルモン分泌の影響が関係していると考えられています。)

さらに慢性関節リウマチの病状進行は、人によって違います…(知らない間に軽減する人・進行も早く慢性化する人)…
もちろん慢性関節リウマチの進行を食い止めるには、早期発見・早期治療が重要です。
ここで慢性関節リウマチの診断基準チェックポイントを明記します。1つでも症状があれば、慢性関節リウマチの疑いがあります。

○朝起きた時、手足の関節が妙に動かしにくい。
○手の指・手首の関節が、腫れている。
○全身で3ヵ所以上、関節が腫れている
○左右対称に腫れている関節がある。
○膝・肘にコブ状の腫れものがある(熱を持っている)。
○血液検査でリウマトイド因子陽性という結果が出てしまった。
○レントゲン写真で、関節の変化(変形)が見られる。
(リウマトイド因子陽性…免疫グロブリン(タンパク質)に対する自己抗体…慢性関節リウマチの75~90%の患者様から検出されています)

慢性関節リウマチが末期症状になると→全身の関節が侵される(変形する)→まったく身動きできなくなる状態になる場合も…そのためには、関節の症状を見逃すことは元より、定期的に診察(診断)を受診することが大切です。
また慢性関節リウマチの症状として、「良くなる→悪くなる→(繰り返し)」…結果として、ゆっくりと悪化していくこともわかっています。それ故、患者様の精神的要因も大きく関わってきます。患者様を支えるという意味においても、ご家族の慢性関節リウマチに対する理解も重要視されます。

変形性膝関節症治療と物理療法

変形性膝関節症の治療法について No Comments

「熱・水・光・電気」等々を応用して、身体の痛みを軽減・血液循環の改善・リラクゼーション効果などを目的にした治療法を物理療法といいます。
「物理療法=科学と技術の組み合わせ」と呼ばれるように、身体の改善したい部分に対して正しいエネルギーを使用選択することで、効果的な治療を促進させます。
そのため物理療法では、それぞれの症状に対して正しい療法を選択することが重要視されます。
仮に物理療法の選択肢を間違えてしまうと、治療が遅れるばかりか悪化を引き起こしてしまうことになります。
物理療法の選択肢=損傷部分はどこなのか(筋肉・腱・靭帯・骨など)・受傷時期はいつなのか?(急性期・亜急性期・慢性期)・疼痛の種類(圧痛、ストレッチ痛など)…これらのことを考慮することで、適切な物理療法を選択することができるのです。
そして慢性期に当てはまる変形性膝関節症も、物理療法は有効な治療手段として使われています。

○温熱療法と寒冷療法…
慢性的な痛み・慢性炎症全般に使われる温熱療法は、膝関節の血行を促進し、痛みを和らげる効果を持っています。整形外科病院などでは、超短波/低周波/レーザー/赤外線治療(=温熱療法)等々を使用し、血行促進・痛み軽減効果を…。温熱療法をご家庭でする場合、お風呂に浸かり入念にマッサージをする・ホットパックや温めたタオル、温湿布薬などを使って、膝関節部分を温めます。
(ホットパック…電子レンジ・お湯で温めてから使います。皮膚に直接当てても大丈夫です。)
そして氷水やアイスパックで、患部を冷やす療法を寒冷療法といいます。冷やせば患部の痛みも和らぐと思われているようですが、変形性膝関節症のような慢性的な痛みに対しては、まったく効果がありません(それどころか、痛みを増殖させることになります)。
寒冷療法の場合、打撲・捻挫といった急性の炎症を発症したときに効果を発揮するのです(温熱療法と同じように、血行促進作用を改善する効果は持っています)。
変形性膝関節症に限らず膝関節の痛みを抑えるためには、普段から膝関節を冷やさないようにすることが重要です。例えば膝にサポーターを当てるのも、1つの治療法だといえます。何故なら、サポーターは膝関節を軽く圧迫→圧迫することで保温を促進→膝関節の痛みを和らげる効果があるからです。
(サポーターを当てるだけで、気分的に楽になる効果も…)
このように物理療法によって、変形性膝関節症に一定の効果があればいいのですが、物理療法のみでは改善が見られない重篤な場合もあります(日常生活に多大な支障をきたす)。そのような場合、外科手術で「骨の一部を矯正する」「人工関節を装着」等々が行われる場合もあります。

変形性膝関節症治療と運動療法

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変形性膝関節症を発症した人の最大の悩み…それは膝関節が痛むことによって、歩く・座る・走る・階段の昇降等々ができなくなることです(動かそうとしなくなる)。
もちろん治療によって、痛みを取り除くことは重要です。しかし問題は、その治療期間もある程度、膝関節を動かし続けることなのです。
決して、無理な目標を定める必要はありません(目標設定が高過ぎれば、逆に膝に負荷を掛け過ぎることになります)。
膝関節を動かす治療目標を設定することで、脚全体の筋肉を落とさないようにする→それが、変形性膝関節症の改善の一歩にもなります。
そして膝関節を動かすには、3つの運動療法が効果的です。
運動療法の目的は、痛みのあまり使わなくなった膝関節を、将来的にしっかり使えるようにするためです。

(1)太腿の筋力アップ…膝への負荷を軽減するには、体重を支えている大腿四頭筋を鍛えることが必要です。

(2)歩行練習…ウォーキングを毎日の習慣にします。もちろん激しい痛みを伴わない範囲で、膝をゆっくり使いながらウォーキングをします。

(3)ストレッチング…膝関節を動かさなければ、可動域も広くなりません。膝関節の可動域を広げるためにも、ストレッチング(柔軟体操)が必要です。
こうした運動療法は、激しいスポーツをするためのものではありません。普段の日常生活を行えるようにするための運動療法です。筋肉を使いながら、膝関節を含め脚全体のケア習慣を身に付けてください。

また運動療法を行うことによって、膝関節に関わる別の症状も改善します。
・脚全体の筋肉をつける→膝関節の痛みを軽減→関節軟骨の予防…また膝関節を適度に動かすことで、関節液(=骨と骨の潤滑油)の循環も良くなります。そして関節液が適度に分泌されることで、関節軟骨に十分栄養が行き渡る→ある程度、自分自身が持っている自然治癒力によって、変形性膝関節症も改善されるのです。
(もちろん、3つの運動療法によって血流も盛んになり、膝関節の痛みを和らげる効果もあります。)
このように運動療法は変形性膝関節症の痛みに拘わらず、様々な症状に効果をもたらせてくれます。
しかし、運動療法は「今日スタートして、明日に効果が出る」ものではありません。
とにかく、気長に運動療法を続けることが重要です(=効果が表れるのに最低でも2~3週間掛かります)。
気長に焦らず続けてください。必ず、痛みは改善へ向かいます。
「もうダメだ…」と思わず、諦めず運動療法を続けてください…「継続は力なり!」です…

変形性膝関節症とカイロプラクティック

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変形性膝関節症を改善する手段として、様々な治療方法が行われています。その中の治療方法の1つに、カイロプラクティックがあります。

[カイロプラクティック…東洋医学的見地=整体があるように、西洋医学的見地=カイロプラクティックがあります。カイロプラクティックは、身体の自然治癒力を神経系の働きで高める施術法です。]

変形性膝関節症の症状は、関節軟骨の擦り減りによって膝関節に痛みを発症すると言われています。しかし神経経路の観点で捉えた場合、「膝関節の中に痛みを感じる神経」は存在しません。
(実際、同じように関節軟骨が擦り減っても、まったく痛みを感じない方も大勢おられます。)
例えばオスグッド病のようにはっきりした原因がわかっていれば、施術方法も明確になります。
(オスグッド病=高校生ぐらいまでに発症する膝関節症の1つ。スポーツをしている若者によく見受けられます。)

しかし変形性膝関節症の場合、様々な原因が絡み合っているため、改善が思うように見られない症状として扱われてしまうのです。
カイロプラクティックでは、変形性膝関節症で苦しんでいる方を改善に導きます。

○カイロプラクティックの施術方法…
変形性膝関節症であっても、膝の痛みが変形性膝関節症によるものだけなのか…実は膝関節の中に痛みはなく、太腿の筋肉の放散痛を膝に感じてしまう・膝周辺の組織:靭帯や膝蓋支帯(しつがいしたい)が痛んでいる可能性もあります。
(放散痛…痛みの発症部分から、広く外側へ散らばるような痛みをいいます。)
カイロプラクティックでは、まず膝関節の硬さ(可動域の低さ)・膝関節の異常な動きを改善します。そして、膝関節に繋がる全ての組織:骨盤/股関節/足関節等々、筋肉が繋がっている場所をすべて改善します。それによって、日常生活に支障をきたすことのない膝を取り戻します。
(変形してしまった膝関節を、元に戻すことはできません。カイロプラクティックではいち早く痛みを改善し、進行を抑制することで改善のアプローチを行います。)
また関節内では変形性膝関節症以外にも、腫瘍(その他の疾病)などが原因で痛みを発症する場合もあります。
そのためカイロプラクティックの施術が、適しているかどうか見極める必要性もあります(整形外科的な検査が必要な場合も…)。

変形性膝関節症と鍼灸院

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みなさんは鍼灸治療に対して、どのようなイメージをお持ちですか。
東洋医学の真髄とも呼べる鍼灸は、心身疲労を軽減させる治療でもあり、様々な疾病に対して効果的治療を行うこととしても世界的に知られています。
もちろん変形性膝関節症にも、優れた治療効果があることを実証しています。
鍼灸治療は変形性膝関節症に対して、下記に明記することを「治療の原点」として捉え、「治療目的」を明確に定めています。

○鍼灸治療の原点…
東洋医学では、痛みの原因を「経絡を流れる気血の滞り、あるいは不足」と捉えています(=ストレス・老化現象・体力衰退)。
変形性膝関節症の場合、腰から脚に対して鍼灸治療を行います。
まず触診をした時、膝関節を中心に筋肉の鬱血(うっけつ)・膝を指圧のように押すと圧痛があることがわかります。しかも、その状態は膝関節だけに限ったことではありません。膝関節同様、腰部にも同じ症状が見られるからです。
膝関節・腰は、私たちの体重を支えるという意味で、とても重要な働きをしています。つまり「膝関節=腰」→一対なのです。膝関節に不具合が生じれば、腰部も同じように不具合が生じます。
それと同時に、脚~腰部にかけて血液・リンパの流れが悪いため、脚・腰部のツボ中心に鍼灸治療を併用することで、流れをスムーズにします。

○治療目的…
変形性膝関節症に対する鍼灸治療では、一度変形してしまった膝関節を元の状態に戻すことはできません。しかし、鍼灸治療は膝関節の痛みを取り除くことができます。
膝関節の痛みさえ抑えることができれば、膝の可動域も徐々に広がっていきます。また膝関節周辺の血流を改善することで、炎症を抑えこみ膝に水が溜まる(関節水症)のを防ぐことができます。
また炎形成膝関節症によって強い痛みを発症する原因は、関節軟骨の擦り減りにあります。そして場合によっては、歩行困難の症状を引き起こすこともあります。
そうした最悪の状態にならないためにも、痛みを軽減し膝の変形進行を抑える必要があるのです。

改めて、鍼灸治療の3つの目標を明確にします。
…「膝関節の痛みを軽減・除去する。」「膝関節の変形進行を抑える。」「膝関節の変形を予防する。」…
このように変形性膝関節症に対する鍼灸治療は、痛みを軽減することで「クオリティ・オブ・ライフ(生活向上)」をすることができます。
もし膝関節症に悩まれているならば、鍼灸治療を始めてください。一刻も早く痛みから解消されることで、充実した日々を取り戻すことができます。

変形性膝関節症と整体院

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みなさんは、整体院の施術をご存知でしょうか。整体院は身体のバランスを整え、歪みを矯正する施術法です。そして第一の特徴として、施術者の手によって様々なアプローチ方法を駆使し、身体の悪い部分を施術することにあります。
様々な症状に対して効果を証明する整体…そして変形性膝関節症に対しても、独自のアプローチで改善を促しています。
例えば整形外科病院の場合、膝が悪ければ膝だけを治療します。しかし、整体は違います。整体は、「身体全体のバランスの悪さが、膝に悪影響を及ぼしている。」と考えます。
[膝が痛い→膝関節が変形している→骨盤も歪んでしまっている(背骨)。]…しかも片方の膝が痛くなれば、結果としてもう一方の膝も痛みを発症し…つまり、身体のバランス(重心)自体が崩れてしまっているのです。

整体は変形性膝関節症であっても、身体全体の歪み・ネジレを解消することで、膝の痛みを改善方向へ促します。
まず膝関節周辺の筋肉緊張を解放し、少しずつ動かなかった膝の可動域を広げていきます。その結果、両脚の膝関節にバランス良く体重が掛けられるようになります。
それに伴い骨盤・背骨・首筋と身体全体を調整することで、バランスの良い姿勢を保てるようになります。
もちろん変形性膝関節症の病期によって、時間が掛かる場合もあります。しかし整体を施術し続けることで、必ず日常生活への対応改善ができます。
また変形性膝関節症の施術法にも見られるように、整体では「施術の優先順位=痛みの軽減」にあることです。
何故なら=痛みがあれば、生活の質の低下を招く・痛みは痛みを呼び、更に姿勢の悪化を招く・痛みが軽減しなければ、「痛み→姿勢の悪化→痛み→更なる姿勢の悪化」という悪循環に陥る・痛みが軽減されることで、安堵感が生まれる(=精神的余裕)等々に繋がるからです。
また、全身施術を行う理由として=痛む部分以外に、本当の原因部分がある・痛む部分だけ施術すれば、いずれ痛みによって別の歪んでしまった部分が悪化する・全身施術をすることで、自律神経に働きかけやすくなる・再発しにくい身体を作る等々があるからです。
変形性膝関節症の前期・初期症状であれば、早く痛みが取れる場合もあります。しかし、仮に膝関節の痛みが治まったとしても、そこに至るまでにかなりの年月が掛かっています(=全身の歪みも発症している)。

つまり根本的な原因を完全に除去するには、多少なりとも時間が掛かると思います。
変形性膝関節症は生活環境においても、多大な影響を及ぼします。
焦らず/無理せず/確実に…