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膝の痛みを和らげる筋肉トレーニング

膝の痛みについて考える No Comments

変形性膝関節症で特に多い1次性の原因は、老化現象を基板に、体質や生活様式が関係して発症するものと考えられています。その変形性膝関節症での痛みとして、正座から立ち上がる際に疼痛(ずきずきと疼くような痛み)があったり、階段の昇降や坂道での歩行等、関節に負担がかかる場所での痛みが目立ちます。
運動制限は起こりにくいですが、進行すると関節が完全伸展できなくなることもあります。
 
そのような痛みを軽減する方法として、筋肉トレーニングがひとつの手段として有用です。変形性膝関節症で主に筋肉トレーニングの際、重点を置く部位は関節周囲筋、大腿四頭筋とよばれる部位です。
筋肉をつけ、膝の安定性を良くすることで疼痛の緩和が期待できます。
 
では、簡単な筋肉トレーニングとして、膝の伸展運動を紹介したいと思います。

方法は、まずは椅子に座り、片方の膝をゆっくりと伸ばしていきます。
この時、足を前に向けるようなイメージで行うと良いでしょう。
上げ終わったらゆっくりと戻していきます。
同じように、反対側の足を行っていきます。回数としては、はじめは身体に負担がかからない回数、やっていて辛くない回数に設定しましょう。
慣れてきたら20回程度の回数に挑戦してみるのもいいでしょう。
 
関節周囲の筋力トレーニングを行うことで、膝の安定性が増し、骨同士がこすれないようになることが期待できます。しかし、疲労が残ってしまったり、痛みが出るような運動は絶対に行わないことです。関節に負担をできるだけかけないように配慮するならば、プール等の水中で運動を行うと関節への負担を軽減できます。
無理なく続けられる筋肉トレーニングを行うことが変形性膝関節症の治療・予防において大切なことなのです。

膝の痛みを和らげるストレッチ

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変形性膝関節症では、膝の安定性を防ぐと同時に、できる限り可動域の制限を減らし、完全伸展できなくなる様な状態にならないようにしていくのが大切になります。そのような意味ではストレッチを行うことは膝の柔軟性を維持する、向上させるという意味でも有効な方法といえるでしょう。

また、身体を動かすことで変形性膝関節症の増悪因子である肥満の予防にも繋がります。
無理がない程度にストレッチ等の運動を行うとよいでしょう。
ストレッチでの運動は筋力トレーニングより即効性が高く、疼痛の軽減としても有効とされています。
 
今回は、変形性膝関節症の人が入浴中に行えるストレッチをひとつ紹介しようと思います。なぜお風呂でのストレッチかというと、水中では関節への負担も軽くなり、また身体が温められることで筋肉や関節の柔軟性が向上しやすくなるためです。

方法は、まず入浴中に浴槽内に座り、足を伸ばします。そして、膝に手を当てて、ゆっくりと膝が伸びきるまで手で押して、膝を伸ばしていきます。そのまま伸びきった状態で、十秒ほど保つようにしましょう。

簡単な方法のように思えますが、これだけでも大きな効果があるのです。これと同じように、ふくらはぎやふとももなどのストレッチも行うとより効果的です。
 
疼痛を伴い、痛みの為に膝を動かすことが少なくなりがちになるのが変形性膝関節症でもありますが、しっかりと膝を使うことで悪化を予防することができます。どのようなストレッチが効果的で、どの程度すればいいかをかかりつけ医や理学療法士に方法を聞いてみると良いでしょう。