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膝の炎症を緩和させるには

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膝の痛みは炎症を緩和させることが大事

膝の炎症は、傷害や膝への負担が積み重なり、それによって軟骨がすり減り、そのかけらが膝関節組織を刺激することで発生します。そして炎症が発生した部位には痛みが生じます。

膝は人の体を支える大事な部位なので、膝の痛みは日々の生活に支障をきたします。したがって、膝の炎症を緩和させることは健やかな生活を送るのに必要だといえるでしょう。

炎症を緩和させる治療法

膝の痛みの主原因である炎症を緩和させるには、冷却療法と温熱療法が有効とされています。「冷やす」と「温める」の二つをするというのは、一見矛盾しているかのようにも思われるかもしれません。ただ、冷却療法・温熱療法を同時に行うというわけではなく、症状によって使い分けます。

痛みが強いときや腫れや熱があるときは冷却療法を行います。怪我をした時に患部を冷やすのと同じことです。冷却療法は痛みの軽減・炎症の広がりを抑えるなどの効果があります。実際に冷やす場合は氷や氷のう(=患部を冷やすのに用いるための袋)などを使います。

氷を直接当てると凍傷になるおそれがあるため、タオルなどを氷と患部の間に挟んで冷やします。ただ、あまり冷やし過ぎるとかえって痛みを生じますので、腫れなどが引いてきたら温熱療法を行いましょう。

温熱療法は血行不良により痛みが生じている際に行います。血行不良による痛みは「鈍い感じの長期に渡る痛み」です。温熱療法には血行が促進し、発痛物質を取り除く効果があります。

家庭で温熱療法を行うには、お風呂に入る、カイロで温めるなどを行いましょう。ただ、患部を温めた時に痛みが強くなる時は温熱療法を行ってはいけません。そのような場合は冷却療法を行うほうが良いとされています。
冷却療法・温熱療法を使い分け、膝の炎症を緩和させましょう。

変形性膝関節症で装具が必要な場合

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変形性膝関節症で装具を使用する場合とは

変形性膝関節症の場合、軟骨がすり減るなど変形します。変形してしまった関節軟骨は完全に元に戻すということはほぼ不可能です。しかし、痛みを軽減させ自由に歩けるというような、機能を回復させて普通の生活を送れるようにすることは可能です。

そのための治療法の一つに「装具療法」があります。装具療法は膝関節の変形を矯正するための治療方法です。例えばO脚変形の場合は内側の関節に負担がかかることを抑え、なるべく真っ直ぐに矯正します。

変形性膝関節症の際に用いる主な装具

変形性膝関節症の装具療法の際は、足底板・サポーター・杖などが用いられます。

足底板・・・足裏に外側(もしくは内側)の方が厚くなっている柔らかい素材をつけて、膝関節の負担を均一に分けます。O脚変形ならば外側に、X脚変形ならば内側に厚くなっているくさび状のものを使用します。使用する人にあったものをオーダーメイドします。

サポーター・・・変形性膝関節症の場合、膝関節組織の変形により膝がガクガクしたり、力が入りにくいことがあります。

そのような場合は支柱がついたものなどのサポーターを使用して治療します。膝の固定ではなく、保温が目的の場合は比較的ゆったりとしたサポーターを使用することもあります。装着の抵抗感が大きいものの、O脚変形を矯正できるサポーターもあります。

杖・・・症状が重い人や転びやすい人は杖を用いることがあります。杖を使用すると膝の負担が軽減され、変形性膝関節症の悪化を防ぎます。

あまり知られてはいませんが、杖にも正しい使い方が存在しています。したがって正しい使い方を医師や理学療法士に指導してもらうほうがよいでしょう。

変形性膝関節症の専門医に診察してもらいたい

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「変形性膝関節症」も他の病気と同じように、早期発見・早期治療が重要です。どのような症状でもそうですが、まず気になったらその部位の専門医に診せるのが賢明です。

整形外科でも、傷病別に専門があるのです。

膝が痛いなら、膝関節の専門医に診せましょう。そして、その膝のどの部分がどんなふうに悪いのか、何処に炎症を起こしているのか、何が原因なのかを早急に発見し、その原因に適した治療をする必要があります。膝の場合、特に早急な治療が必要な症例は、膝に腫れや熱がある場合です。たとえ痛みが無くても、膝が腫れぼったい感じがしたら、痛む前の受信が賢明なのです。

痛みが軽いうちは、レントゲンの撮影でも、普通に立った状態や膝に体重をかけた状態等、あらゆる体勢での撮影することで、軟骨や膝の老化の程度の正しい診断が可能となります。

また、中高年に膝の痛みは当たり前の老化現象と諦めるのは間違いです。老化は仕方ありませんが、痛みという症状が出た以上、それは病気と認識しましょう。膝の痛みには、腫れに伴う痛みと、腫れが治って硬くなった筋肉を無理に動かすことで生じる痛みがあります。これら痛みの原因によって、治療が異なるのです。

また、早期治療で正しい診断が必要な理由は、骨軟骨がすり減ってしまったら、元に戻らないからです。軟骨がすり減ってしまう前に治療を始めることで、状態を維持し、適切な治療をすることで、筋肉強化やセルフストレッチ等の適切な治療を受けることで、回復に向かう可能性が高いのです。膝の状態がどうにもならなくなる前に、受診することが大切なのです。身体は、年齢とともに老化していきます。だからこそ、メンテナンスが必要なのです。

【参考】
ドクターズガイド「膝関節症」
http://dr-guide.net/www/related/?sipp=%E8%86%9D%E9%96%A2%E7%AF%80%E7%97%87&submit

変形性膝関節症は温泉の効能でも効果あり?

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変形性膝関節症の治療で温泉を利用した運動療法に効果があることは医学的にも推奨されています。

全身運動や歩行障害がある場合に温泉プールで歩行訓練を行うことは、温泉の浮力を利用して膝にかかる負担が少ないので効果的です。水深、水流の速さや方向を考慮して、後ろ向き歩行や側方歩行等を取り入れることで様々な部位の筋力効果ができます。膝に荷重負荷をかけずに膝周辺の筋肉を鍛えることができるので「活動的安静」といわれています。

歩行訓練をしていても浮力で膝に負荷をかけないので、膝の安静を保ちながら温熱効果や鎮痛効果があり、膝の治療には最適なのです。

但し、高温は適温ではなく、32~35℃の低温の温泉が効果的です。トップアスリートの筋力回復訓練を行う場合、深水中でランニング等を行うと膝の熱による合併症を避けるために、26~28℃で訓練を行うことを推奨しています。

しかし、膝関節を完治させるものではありません。温めることで血行が良くなって、痛みを緩和します。温泉に入ることで、皮膚表面の温度上昇から体温の上昇に繋がり、さらに免疫活性作用を誘発させるので、炎症反応の遅延により痛みが緩和されるとも言われています。

但し、膝関節に炎症が残っている場合は、痛みが増す可能性が高いので、膝が熱を持っていたり腫れていたりしている場合は、膝に炎症がある証拠ですから、冷シップの方が効果的です。受傷時の歩行訓練としての「活動的安静」温泉治療は、膝の炎症が治まった、回復期に効果的です。

お金と時間に余裕があるなら温泉巡りをするのも効果的でしょう。中でも、関東なら箱根温泉、草津温泉、西日本なら湯布院温泉や黒川温泉、別府温泉がお勧めです。

変形性膝関節症 適切な装具

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変形性膝関節症では、関節の負担を減らしていくことが大切です。
疼痛が増悪してくると、身体の可動域がより狭くなり、全身状態の悪化へと繋がりかねないからです。

今回は変形性膝関節症の適切な装具というテーマですが、日常聞き慣れている物で言えば、「サポーター」や、「弾性包帯」の装着でも装具と似た効果は得られるということは是非覚えておいてください。
また、関節への負担を和らげる、歩行等の安定性の向上を目指すだけならば「」の使用なども有効といえるでしょう。

変形性膝関節症の装具としては、まず「膝の軟性装具(膝ソフト装具)」と「膝の硬性装具」のふたつが挙げられます。
このふたつは膝関節の安定を図る目的で変形性膝関節症はもちろん、関節リウマチに対しても処方されます。

軽さや簡便さに重きを置いているのが「軟性装具」で、強固な固定性をもっているのが「硬性装具」です。
他には靴の中に入れる、もしくは足に直接つけるタイプの「足底板」と呼ばれる装具があります。これは膝の内側にかかる負担を軽減する効果があります。
しかし、膝関節の変形が強くなっていると使用できません。

どのような装具を選ぶかのポイントとしては、防止したい動きは何かということがまず大切になってきます
また、自分自身が取り付けやすく、日常生活の中で使用しやすいかも考慮し、処方する医者等に相談していくと良いと思います。

病気に適した装具」というものでは絶対にコレが良いというものは一概には言えません。自分の身体や状態に合わせた個別的な選択をしていき、適したものを見つけていくしかありません。
また、装具が自分に合っていないと感じたら、無理に使用せずにかかりつけ医などに早急に相談した方が良いでしょう。

変形性膝関節症と運動療法

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変形性膝関節症の治療には、薬物療法、外科的治療、そして保存的治療として筋力訓練が有用とされています。
その中のひとつとして、今回は運動療法について紹介したいと思います。

運動療法を簡単に説明すると身体全体または一部を動かして症状の軽減を目指す療法です。
しかし、これはあくまでも保存的療法であり、変形性膝関節症の原因ともいえる膝の軟骨のすり減りをなくしたり、軟骨に厚みを与えたりして改善を目指すものではありません。膝の筋肉を鍛えることで、膝の安定性をよくすることで疼痛を緩和できます。

変形性膝関節症の治療方針では、関節周囲筋、大腿四頭筋の筋力訓練が基本となります。その有用性は十分に示されているので、変形性膝関節症に罹患した場合、必ず運動療法を行うといっても過言ではありません。

運動療法で効果が不十分な場合は、消炎鎮痛薬の投与やヒアルロン酸の関節内注射などが組み合わされることもあります。変形性膝関節症では、高齢者の患者の場合、進行すると歩行能力自体が低下し全身に悪影響を及ぼす可能性もあります。そのような面では予防としての運動療法も重要なものといえるでしょう。
変形性膝関節症を罹患した方も、また罹患されていない方も、運動療法を行っていくことをお勧めします。

しかし、運動療法は無闇に行ったらいいというものではありません。変形性膝関節症での治療は関節の負担を軽くするための工夫も必要なのです。
例えば、長距離の歩行や階段昇降を避ける等のことがいえるでしょう。

関節の炎症を伴うと、疼痛が強くなり可動域制限を生じることもあります。そのため、運動の内容やその回数に関してはかかりつけ医や理学療法士にしっかりと相談することが大切です
膝は歩行に関して重要な機能をもっています。予防や治療を適切に行って、大切にしていきましょう。

変形性膝関節症 有効成分

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変形性膝関節症というのは簡単に言ってしまうと、膝の関節が変形してしまい、痛みや、炎症などを起してしまう症状になります。これによって、日常生活の中で歩くことが困難になってしまったり、運動がしづらくなってしまうこともあります。
この膝に関するトラブルが原因となり、運動不足に陥り、様々な病気につながってしまうこともあります。そのためできる限り防いでおきたい症状の1つであり、少し症状が出てきた段階で、早めの対処をしておくことが重要になります。

変形性膝関節症は、膝の軟骨という組織が壊れる、あるいは磨り減ってきてしまうことで、起こりやすくなります。軟骨というのは膝のクッションと言えるものであり、このクッションが少なくなってきてしまう、薄くなってきてしまうと、衝撃が骨に直接伝わるようになり、痛みや骨の変形などが起こりやすくなるのです。この変形性膝関節症に対して効果的と言われている成分が最近は出てきています。

それはグルコサミンコンドロイチンというものです。このグルコサミンやコンドロイチンは、軟骨を補強、サポートするような機能があり、定期的に摂取していくことで、症状の緩和、膝関節のスムーズな動きに繋げていけるとされています。このグルコサミンやコンドロイチンは、サプリメントとして今は非常に有名になっています。そのため、サプリメントを活用することで、気軽に摂取が可能となるのです。痛みなどがない人にとっても効果的であり、変形性膝関節症の予防につなげることができたり、関節を守っていく、補強していくという意味合いで利用していくこともできます。

サプリメントでグルコサミン、コンドロイチンを摂取していく時には、余計な物質を含んでいない、純粋なサプリメントを活用していくことをおすすめします。余計な物質が含まれていると、それだけグルコサミンや、コンドロイチンの吸収率が下がってしまうこともあります。吸収率について考えてある、配慮をしてあるサプリメントを活用していくと、より効果を実感しやすくなると言えるでしょう。

またグルコサミンやコンドロイチンだけでなく、規則正しい生活をし、しっかりと食事をすることも大切です。骨を作るカルシウムや、体の組織を作るたんぱく質などをバランスよく摂取してこそ、グルコサミンやコンドロイチンの効果はしっかりと発揮されると言えます。
また確実に効果があるかどうかというのは、個人差があり、痛みが大きいという場合にはしっかりと医師に診察してもらうことが必要です。

 

変形性膝関節症と漢方治療

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変形性膝関節症には、様々な治療法があります。
例えば西洋医学的見地から捉えた薬物療法の場合、非ステロイド抗炎症薬やヒアルロン酸製剤を処方します。

では東洋医学的(漢方治療)見地から捉えた場合、変形性膝関節症にはどのような処方があるのでしょうか。

漢方治療の場合、変形性膝関節症に関わりのある薬剤を組み合わせることによって、改善へ向かわせます。

○防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)…関節に痛みを伴う人に対して処方する薬。
(※下肢の血流状態が悪く、多汗症の人にも処方されます。)

○越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)…発汗/口渇/尿量減少/浮腫などを伴う人に対して処方する薬。
(※ちなみに比較的体力がある人の場合、麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)を処方します。)

○桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)…血流を促進し、関節痛/筋肉痛を伴う人に対して処方する薬。

○疎経活血湯(そけいかっけつとう)…腰から下半身にかけての関節痛/筋肉痛を伴う人に対して処方する薬。

上記に明記した漢方薬を調合することによって、身体の内側から痛み/炎症を取り除きます。

変形性膝関節症に悩んでいるみなさん…是非、東洋医学的見地から捉えた処方を考えてみてはいかがでしょう。

変形性膝関節症~関節鏡手術~

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半月板が損傷すると関節軟骨にも傷が付き、変形性膝関節症を発症→悪化させる場合があります。

それによって変形性膝関節症の手術を…もちろん、手術は患者様の負担になります。

そんな中、患者様の負担を軽減させる手術があるのをご存知でしたでしょうか。
その手術が「関節鏡手術」です。

関節鏡手術には、胃カメラを飲む時に使う関節鏡を使用します。
(※関節鏡の先端部分には、レンズとライトが付いています。)

まず関節鏡を挿入するために、小さな穴をメスで開けます。
そして損傷した関節軟骨を修復→関節軟骨がスムーズに動くようにするため、骨棘・骨堤を切除します。
(※身体を切開する部分が少ないので、患者様の負担を軽減することができます。)

当然、関節鏡手術をすることによって、変形性膝関節症の痛みは改善されます。

しかし関節鏡手術は人工膝関節全置換術・高位脛骨骨切り術と異なり、痛みや炎症の原因を矯正する手術ではないことを覚えておく必要があります。

つまり…関節鏡手術は、一過性の改善手術的施術なのです。

何故なら変形性膝関節症の場合、関節軟骨が広範囲にわたり損傷していることが多く、関節鏡手術のように狭い範囲を手術したとしても、すべての損傷範囲を修復することが難しいからです。

変形性膝関節症~人工膝関節全置換術~

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高位脛骨骨切り術ほど長い入院期間を要しない手術の1つに、「人工膝関節全置換術」があります。

人工膝関節全置換術とは、損傷している関節軟骨と軟骨下骨の一部を切除し、人工関節に置き換える手術をいいます。

また人工関節に置き換えるのと同時に、変形した骨を切除→膝や脚の形を整えることによって、靭帯などに負荷が掛からないように調整します。
(※人工関節は、金属・プラスチック・セラミック等々からできています。)

もちろん人工膝関節全置換術が無事に成功すれば、膝の痛み/炎症を抑えることができます(メリット)。

しかし、デメリットもあります。
・膝を深く曲げるような動作(正座)はできなくなります。
・基本的に人工関節が緩まない限りは、一生涯使い続けることができます。
しかし長期間使い続ければ、人工関節が緩んでしまう可能性もあります。
その場合、再手術をしなければなりません。
(※ちなみに、現在使われている人工関節の耐用年数は20~25年といわれています。)
・人工膝関節全置換術が成功したからといって何もしなければ、膝の動きは悪くなるばかりです。
必ず術後は脚の筋力が衰えるので、ストレッチなどで脚の筋肉を鍛える必要があります(特に太腿の筋力)。

変形性膝関節症の手術には、人工膝関節全置換術と高位脛骨骨切り術があることを覚えておいてください。