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変形性膝関節症の原因で立ち仕事は関係ある?

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立ち仕事をしていても、常に歩いたり走ったりしているわけではなく、じっと立っていることも多いので、その間の姿勢が問題になります。

背中が丸ければ、脊椎が正しいS字ではなくなりますので、脊椎の上部からズレが生じてきます。脊椎は、積木を24個重ねているようなものなので、上がズレルとバランスを保つために全体にズレが生じます。片方の足に体重をかけて立っていると、骨盤が傾いた状態が常になります。また、片方の肩ばかりに鞄をかけていたら、肩の鎖骨が傾けば、その方向きのバランスを保つように、骨盤も傾きます。

このような骨盤の傾きによって、膝にかかる荷重も片方にばかり片寄ります。その結果、片方の変形性膝関節症になります。そして、片方の膝に違和感が生じたら、その膝に体重をかけないようにもう片方の膝に体重をかけて立ってしまいます。さらに歩くときも、痛い方の膝をかばうように歩くので、骨盤や脊椎に歪みが生じてきます。

その結果、両方痛くなってしまいます。

ただ普通に姿勢良く立っているだけでも、ふくらはぎに負担が生じます。ふくらはぎの筋肉が疲労して弱ってくることで、膝の後が腫れてくることもあります。

骨盤の歪みによって片方の膝に荷重がかかり、股関節や膝の位置が正常な位置にないと、筋肉の伸縮のバランスが崩れて強張ってしまい、膝蓋骨(膝の石)の位置がズレて、膝蓋靭帯も突っ張って、脛骨の棘骨部分が剥がれおちてしまったりします。このように、膝の正常な位置がずれてしまったまま、歩行や運動や日常の動きをすることで、片方の膝ばかりに、恒常的に膝に過度な荷重がかかり、水がたまったり軟骨がすり減ったりして、痛みを起こしやすくなります。

変形性膝関節症の専門医に診察してもらいたい

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「変形性膝関節症」も他の病気と同じように、早期発見・早期治療が重要です。どのような症状でもそうですが、まず気になったらその部位の専門医に診せるのが賢明です。

整形外科でも、傷病別に専門があるのです。

膝が痛いなら、膝関節の専門医に診せましょう。そして、その膝のどの部分がどんなふうに悪いのか、何処に炎症を起こしているのか、何が原因なのかを早急に発見し、その原因に適した治療をする必要があります。膝の場合、特に早急な治療が必要な症例は、膝に腫れや熱がある場合です。たとえ痛みが無くても、膝が腫れぼったい感じがしたら、痛む前の受信が賢明なのです。

痛みが軽いうちは、レントゲンの撮影でも、普通に立った状態や膝に体重をかけた状態等、あらゆる体勢での撮影することで、軟骨や膝の老化の程度の正しい診断が可能となります。

また、中高年に膝の痛みは当たり前の老化現象と諦めるのは間違いです。老化は仕方ありませんが、痛みという症状が出た以上、それは病気と認識しましょう。膝の痛みには、腫れに伴う痛みと、腫れが治って硬くなった筋肉を無理に動かすことで生じる痛みがあります。これら痛みの原因によって、治療が異なるのです。

また、早期治療で正しい診断が必要な理由は、骨軟骨がすり減ってしまったら、元に戻らないからです。軟骨がすり減ってしまう前に治療を始めることで、状態を維持し、適切な治療をすることで、筋肉強化やセルフストレッチ等の適切な治療を受けることで、回復に向かう可能性が高いのです。膝の状態がどうにもならなくなる前に、受診することが大切なのです。身体は、年齢とともに老化していきます。だからこそ、メンテナンスが必要なのです。

【参考】
ドクターズガイド「膝関節症」
http://dr-guide.net/www/related/?sipp=%E8%86%9D%E9%96%A2%E7%AF%80%E7%97%87&submit