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変形性膝関節症~高位脛骨骨切り術~

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変形性膝関節症を発症すると、時と場合によって、手術を選択せざるを得ない状況になる可能性もあります。

その手術の1つに「高位脛骨骨切り術」があります。

○高位脛骨骨切り術…
変形性膝関節症を発症する原因は、関節軟骨が損傷するためです。
しかも関節軟骨の損傷具合によっては、脚がO脚に変形してしまう場合があるのです。
高位脛骨骨切り術とは、O脚に変形した脚の脛骨を真っ直ぐに繋ぎ直すことによって、脚の形を正常に近づける手術なのです。

もちろん脚の形が正常になれば、関節軟骨が損傷することもなくなる→関節軟骨の負荷軽減→膝の痛み/炎症を抑えることができます。

しかし、気を付けなければならないこともあります。

高位脛骨骨切り術の場合、骨折と同じように骨が癒合するまで固定する必要があります。

つまり、長期入院を余儀なくされる訳です。
(※しかも骨が癒合した後、約3ヵ月間は松葉杖を使わなければなりません。)

どちらにしても高位脛骨骨切り術は、変形性膝関節症がかなり進行している段階で行われる手術だといえます。
(ちなみに変形性膝関節症の症状が軽度の時に手術をした場合、術後の痛み/炎症が抑えられるのは言うまでもなく、膝もかなり楽に動くようになります。)

変形性膝関節症治療と物理療法

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「熱・水・光・電気」等々を応用して、身体の痛みを軽減・血液循環の改善・リラクゼーション効果などを目的にした治療法を物理療法といいます。
「物理療法=科学と技術の組み合わせ」と呼ばれるように、身体の改善したい部分に対して正しいエネルギーを使用選択することで、効果的な治療を促進させます。
そのため物理療法では、それぞれの症状に対して正しい療法を選択することが重要視されます。
仮に物理療法の選択肢を間違えてしまうと、治療が遅れるばかりか悪化を引き起こしてしまうことになります。
物理療法の選択肢=損傷部分はどこなのか(筋肉・腱・靭帯・骨など)・受傷時期はいつなのか?(急性期・亜急性期・慢性期)・疼痛の種類(圧痛、ストレッチ痛など)…これらのことを考慮することで、適切な物理療法を選択することができるのです。
そして慢性期に当てはまる変形性膝関節症も、物理療法は有効な治療手段として使われています。

○温熱療法と寒冷療法…
慢性的な痛み・慢性炎症全般に使われる温熱療法は、膝関節の血行を促進し、痛みを和らげる効果を持っています。整形外科病院などでは、超短波/低周波/レーザー/赤外線治療(=温熱療法)等々を使用し、血行促進・痛み軽減効果を…。温熱療法をご家庭でする場合、お風呂に浸かり入念にマッサージをする・ホットパックや温めたタオル、温湿布薬などを使って、膝関節部分を温めます。
(ホットパック…電子レンジ・お湯で温めてから使います。皮膚に直接当てても大丈夫です。)
そして氷水やアイスパックで、患部を冷やす療法を寒冷療法といいます。冷やせば患部の痛みも和らぐと思われているようですが、変形性膝関節症のような慢性的な痛みに対しては、まったく効果がありません(それどころか、痛みを増殖させることになります)。
寒冷療法の場合、打撲・捻挫といった急性の炎症を発症したときに効果を発揮するのです(温熱療法と同じように、血行促進作用を改善する効果は持っています)。
変形性膝関節症に限らず膝関節の痛みを抑えるためには、普段から膝関節を冷やさないようにすることが重要です。例えば膝にサポーターを当てるのも、1つの治療法だといえます。何故なら、サポーターは膝関節を軽く圧迫→圧迫することで保温を促進→膝関節の痛みを和らげる効果があるからです。
(サポーターを当てるだけで、気分的に楽になる効果も…)
このように物理療法によって、変形性膝関節症に一定の効果があればいいのですが、物理療法のみでは改善が見られない重篤な場合もあります(日常生活に多大な支障をきたす)。そのような場合、外科手術で「骨の一部を矯正する」「人工関節を装着」等々が行われる場合もあります。

変形性膝関節症治療と運動療法

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変形性膝関節症を発症した人の最大の悩み…それは膝関節が痛むことによって、歩く・座る・走る・階段の昇降等々ができなくなることです(動かそうとしなくなる)。
もちろん治療によって、痛みを取り除くことは重要です。しかし問題は、その治療期間もある程度、膝関節を動かし続けることなのです。
決して、無理な目標を定める必要はありません(目標設定が高過ぎれば、逆に膝に負荷を掛け過ぎることになります)。
膝関節を動かす治療目標を設定することで、脚全体の筋肉を落とさないようにする→それが、変形性膝関節症の改善の一歩にもなります。
そして膝関節を動かすには、3つの運動療法が効果的です。
運動療法の目的は、痛みのあまり使わなくなった膝関節を、将来的にしっかり使えるようにするためです。

(1)太腿の筋力アップ…膝への負荷を軽減するには、体重を支えている大腿四頭筋を鍛えることが必要です。

(2)歩行練習…ウォーキングを毎日の習慣にします。もちろん激しい痛みを伴わない範囲で、膝をゆっくり使いながらウォーキングをします。

(3)ストレッチング…膝関節を動かさなければ、可動域も広くなりません。膝関節の可動域を広げるためにも、ストレッチング(柔軟体操)が必要です。
こうした運動療法は、激しいスポーツをするためのものではありません。普段の日常生活を行えるようにするための運動療法です。筋肉を使いながら、膝関節を含め脚全体のケア習慣を身に付けてください。

また運動療法を行うことによって、膝関節に関わる別の症状も改善します。
・脚全体の筋肉をつける→膝関節の痛みを軽減→関節軟骨の予防…また膝関節を適度に動かすことで、関節液(=骨と骨の潤滑油)の循環も良くなります。そして関節液が適度に分泌されることで、関節軟骨に十分栄養が行き渡る→ある程度、自分自身が持っている自然治癒力によって、変形性膝関節症も改善されるのです。
(もちろん、3つの運動療法によって血流も盛んになり、膝関節の痛みを和らげる効果もあります。)
このように運動療法は変形性膝関節症の痛みに拘わらず、様々な症状に効果をもたらせてくれます。
しかし、運動療法は「今日スタートして、明日に効果が出る」ものではありません。
とにかく、気長に運動療法を続けることが重要です(=効果が表れるのに最低でも2~3週間掛かります)。
気長に焦らず続けてください。必ず、痛みは改善へ向かいます。
「もうダメだ…」と思わず、諦めず運動療法を続けてください…「継続は力なり!」です…

変形性膝関節症とカイロプラクティック

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変形性膝関節症を改善する手段として、様々な治療方法が行われています。その中の治療方法の1つに、カイロプラクティックがあります。

[カイロプラクティック…東洋医学的見地=整体があるように、西洋医学的見地=カイロプラクティックがあります。カイロプラクティックは、身体の自然治癒力を神経系の働きで高める施術法です。]

変形性膝関節症の症状は、関節軟骨の擦り減りによって膝関節に痛みを発症すると言われています。しかし神経経路の観点で捉えた場合、「膝関節の中に痛みを感じる神経」は存在しません。
(実際、同じように関節軟骨が擦り減っても、まったく痛みを感じない方も大勢おられます。)
例えばオスグッド病のようにはっきりした原因がわかっていれば、施術方法も明確になります。
(オスグッド病=高校生ぐらいまでに発症する膝関節症の1つ。スポーツをしている若者によく見受けられます。)

しかし変形性膝関節症の場合、様々な原因が絡み合っているため、改善が思うように見られない症状として扱われてしまうのです。
カイロプラクティックでは、変形性膝関節症で苦しんでいる方を改善に導きます。

○カイロプラクティックの施術方法…
変形性膝関節症であっても、膝の痛みが変形性膝関節症によるものだけなのか…実は膝関節の中に痛みはなく、太腿の筋肉の放散痛を膝に感じてしまう・膝周辺の組織:靭帯や膝蓋支帯(しつがいしたい)が痛んでいる可能性もあります。
(放散痛…痛みの発症部分から、広く外側へ散らばるような痛みをいいます。)
カイロプラクティックでは、まず膝関節の硬さ(可動域の低さ)・膝関節の異常な動きを改善します。そして、膝関節に繋がる全ての組織:骨盤/股関節/足関節等々、筋肉が繋がっている場所をすべて改善します。それによって、日常生活に支障をきたすことのない膝を取り戻します。
(変形してしまった膝関節を、元に戻すことはできません。カイロプラクティックではいち早く痛みを改善し、進行を抑制することで改善のアプローチを行います。)
また関節内では変形性膝関節症以外にも、腫瘍(その他の疾病)などが原因で痛みを発症する場合もあります。
そのためカイロプラクティックの施術が、適しているかどうか見極める必要性もあります(整形外科的な検査が必要な場合も…)。

変形性膝関節症と鍼灸院

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みなさんは鍼灸治療に対して、どのようなイメージをお持ちですか。
東洋医学の真髄とも呼べる鍼灸は、心身疲労を軽減させる治療でもあり、様々な疾病に対して効果的治療を行うこととしても世界的に知られています。
もちろん変形性膝関節症にも、優れた治療効果があることを実証しています。
鍼灸治療は変形性膝関節症に対して、下記に明記することを「治療の原点」として捉え、「治療目的」を明確に定めています。

○鍼灸治療の原点…
東洋医学では、痛みの原因を「経絡を流れる気血の滞り、あるいは不足」と捉えています(=ストレス・老化現象・体力衰退)。
変形性膝関節症の場合、腰から脚に対して鍼灸治療を行います。
まず触診をした時、膝関節を中心に筋肉の鬱血(うっけつ)・膝を指圧のように押すと圧痛があることがわかります。しかも、その状態は膝関節だけに限ったことではありません。膝関節同様、腰部にも同じ症状が見られるからです。
膝関節・腰は、私たちの体重を支えるという意味で、とても重要な働きをしています。つまり「膝関節=腰」→一対なのです。膝関節に不具合が生じれば、腰部も同じように不具合が生じます。
それと同時に、脚~腰部にかけて血液・リンパの流れが悪いため、脚・腰部のツボ中心に鍼灸治療を併用することで、流れをスムーズにします。

○治療目的…
変形性膝関節症に対する鍼灸治療では、一度変形してしまった膝関節を元の状態に戻すことはできません。しかし、鍼灸治療は膝関節の痛みを取り除くことができます。
膝関節の痛みさえ抑えることができれば、膝の可動域も徐々に広がっていきます。また膝関節周辺の血流を改善することで、炎症を抑えこみ膝に水が溜まる(関節水症)のを防ぐことができます。
また炎形成膝関節症によって強い痛みを発症する原因は、関節軟骨の擦り減りにあります。そして場合によっては、歩行困難の症状を引き起こすこともあります。
そうした最悪の状態にならないためにも、痛みを軽減し膝の変形進行を抑える必要があるのです。

改めて、鍼灸治療の3つの目標を明確にします。
…「膝関節の痛みを軽減・除去する。」「膝関節の変形進行を抑える。」「膝関節の変形を予防する。」…
このように変形性膝関節症に対する鍼灸治療は、痛みを軽減することで「クオリティ・オブ・ライフ(生活向上)」をすることができます。
もし膝関節症に悩まれているならば、鍼灸治療を始めてください。一刻も早く痛みから解消されることで、充実した日々を取り戻すことができます。

変形性膝関節症と整体院

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みなさんは、整体院の施術をご存知でしょうか。整体院は身体のバランスを整え、歪みを矯正する施術法です。そして第一の特徴として、施術者の手によって様々なアプローチ方法を駆使し、身体の悪い部分を施術することにあります。
様々な症状に対して効果を証明する整体…そして変形性膝関節症に対しても、独自のアプローチで改善を促しています。
例えば整形外科病院の場合、膝が悪ければ膝だけを治療します。しかし、整体は違います。整体は、「身体全体のバランスの悪さが、膝に悪影響を及ぼしている。」と考えます。
[膝が痛い→膝関節が変形している→骨盤も歪んでしまっている(背骨)。]…しかも片方の膝が痛くなれば、結果としてもう一方の膝も痛みを発症し…つまり、身体のバランス(重心)自体が崩れてしまっているのです。

整体は変形性膝関節症であっても、身体全体の歪み・ネジレを解消することで、膝の痛みを改善方向へ促します。
まず膝関節周辺の筋肉緊張を解放し、少しずつ動かなかった膝の可動域を広げていきます。その結果、両脚の膝関節にバランス良く体重が掛けられるようになります。
それに伴い骨盤・背骨・首筋と身体全体を調整することで、バランスの良い姿勢を保てるようになります。
もちろん変形性膝関節症の病期によって、時間が掛かる場合もあります。しかし整体を施術し続けることで、必ず日常生活への対応改善ができます。
また変形性膝関節症の施術法にも見られるように、整体では「施術の優先順位=痛みの軽減」にあることです。
何故なら=痛みがあれば、生活の質の低下を招く・痛みは痛みを呼び、更に姿勢の悪化を招く・痛みが軽減しなければ、「痛み→姿勢の悪化→痛み→更なる姿勢の悪化」という悪循環に陥る・痛みが軽減されることで、安堵感が生まれる(=精神的余裕)等々に繋がるからです。
また、全身施術を行う理由として=痛む部分以外に、本当の原因部分がある・痛む部分だけ施術すれば、いずれ痛みによって別の歪んでしまった部分が悪化する・全身施術をすることで、自律神経に働きかけやすくなる・再発しにくい身体を作る等々があるからです。
変形性膝関節症の前期・初期症状であれば、早く痛みが取れる場合もあります。しかし、仮に膝関節の痛みが治まったとしても、そこに至るまでにかなりの年月が掛かっています(=全身の歪みも発症している)。

つまり根本的な原因を完全に除去するには、多少なりとも時間が掛かると思います。
変形性膝関節症は生活環境においても、多大な影響を及ぼします。
焦らず/無理せず/確実に…