変形性膝関節症で装具が必要な場合
変形性膝関節症で装具を使用する場合とは
変形性膝関節症の場合、軟骨がすり減るなど変形します。変形してしまった関節軟骨は完全に元に戻すということはほぼ不可能です。しかし、痛みを軽減させ自由に歩けるというような、機能を回復させて普通の生活を送れるようにすることは可能です。
そのための治療法の一つに「装具療法」があります。装具療法は膝関節の変形を矯正するための治療方法です。例えばO脚変形の場合は内側の関節に負担がかかることを抑え、なるべく真っ直ぐに矯正します。
変形性膝関節症の際に用いる主な装具
変形性膝関節症の装具療法の際は、足底板・サポーター・杖などが用いられます。
足底板・・・足裏に外側(もしくは内側)の方が厚くなっている柔らかい素材をつけて、膝関節の負担を均一に分けます。O脚変形ならば外側に、X脚変形ならば内側に厚くなっているくさび状のものを使用します。使用する人にあったものをオーダーメイドします。
サポーター・・・変形性膝関節症の場合、膝関節組織の変形により膝がガクガクしたり、力が入りにくいことがあります。
そのような場合は支柱がついたものなどのサポーターを使用して治療します。膝の固定ではなく、保温が目的の場合は比較的ゆったりとしたサポーターを使用することもあります。装着の抵抗感が大きいものの、O脚変形を矯正できるサポーターもあります。
杖・・・症状が重い人や転びやすい人は杖を用いることがあります。杖を使用すると膝の負担が軽減され、変形性膝関節症の悪化を防ぎます。
あまり知られてはいませんが、杖にも正しい使い方が存在しています。したがって正しい使い方を医師や理学療法士に指導してもらうほうがよいでしょう。