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日本式の生活が、膝の痛みを招く!?

日本人であれば、日本の生活というのはとても馴染みの深いものになっています。
しかし現代では西洋の文化もかなり取り入れられてきていることになるため、日本の文化を感じにくい部分も増えてきているでしょう。
しかし、それでも日本に住んでいる限り、日本の生活、文化を感じなくなってしまうことはないでしょう。日本の生活、文化を見ていくと気付くのですが、実は膝にとってあまり良くない要素が多くあることがわかります。

膝にとって良くないことと思われる代表としては、「正座」があります。
正座といえば、長時間行なっていると足の痺れを引き起こす据わり方として有名です。日本の武道などで頻繁に見られるように、日本の文化ととても馴染みの深い座り方になります。
この正座ですが、人によっては膝に大きな負担をかける座り方になってしまうので注意が必要です。まず、膝に既に痛みがある人、または炎症が起こっている人は、行なわないほうが良いでしょう。無理して正座をすることで、膝に対して非常に大きな圧迫感を与えるようになり、症状の悪化につながってしまうことがあります。
正座は膝を大きく曲げることになるので、膝関節に変形などが起こっている人も当然行なわないほうが良いです。
ただ、正座の全てが悪いということではありません。正座をすることで姿勢を正しくすることもできれば、足腰の筋肉を鍛えていくこともできます。正座をする場合には、日常的に足腰を鍛えておき、そして膝に異常がないことを確かめてから、行なっていくべきと言えるでしょう。

日本の文化で膝にとって負担になりやすいもう1つの代表的な要素としては、住居の中に段差が多い、そしてその段差の高さが非常に高いということです。
上がりかまちや、階段など、昔ならではの日本の家はかなり段差が高いことで、現代は膝に良くないものと見られている傾向があります。
医寮や、福祉などの面で、住宅改修ということが行なわれることも多くなりましたが、多くの場合、段差の解消というのが、目的になっていると言えるでしょう。

古きよき日本の文化にも、膝に対して負担が大きすぎるという思わぬ弱点があると言えます。ただ、これは逆を言うと、日常生活で膝を鍛えられる場面があるということになります。健康的な体のうちは、むしろ、古きよき日本の文化を残している住居というのは良い訓練の場所になると考えることもできます。(転倒などの危険があるので、当然配慮は必要になります)